Bash on Ubuntu on Windowsで日本語ターミナル環境を快適に使う

WindowsUbuntuが使える!

2016年8月2日のAnniversary UpdateでWindows 10上のLinux環境「Bash on Ubuntu on Windows」が提供されますねー。心待ちにしている方も多いんじゃないでしょうか?

現状はまだリリース前ですが、開発者向けのInsider Previewを用いる事で既に利用可能になっているので、私みたいに8/2まで待ちきれない方は下記リンク先の様にわかりやすく解説してくれているサイトを参照の上、導入しちゃっても良いでしょう。


Windowsに採用されたBash (Ubuntu)を試してみる

導入後は追加されたアイコンをクリックすれば普通にシェル(zshとかも使えます)経由でLinuxが使える様になります。標準のターミナルはコマンドプロンプトベースなので何かと不便ですが、ConEmu等のコマンドプロントの代替ツール経由でbashを動かせば日本語の入出力が一応出来る様にはなります。
ただ、これでもBSキーで日本語が2文字消える等、文字幅の計算がおかしい様で常用するには厳しい状況なので、ssh経由でログインして使ってみる事にしました。
以下に備忘録的にズラズラっと列挙してみます。
OpenSSHのsshdは起動はすれども繋がらない様だったので、dropbearを使ってます。

/etc/apt/sourses.listの設定

以下のように編集、保存します。


deb http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu trusty main restricted universe multiverse
deb-src http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu trusty main restricted universe multiverse
deb http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu trusty-updates main restricted universe multiverse
deb http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu trusty-security main restricted universe multiverse

日本語化


sudo apt-get update
sudo apt-get install language-pack-ja
sudo update-locale LANGUAGE=ja_JP.UTF-8 LC_ALL=ja_JP.UTF-8 LANG=ja_JP.UTF-8
sudo ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

dropbearのインストール


sudo apt-get install dropbear
デーモンは使えない様なので、bashの起動スクリプトで起動させてます。もっといい方法があるとは思います。

echo "sudo service dropbear start" >> .bashrc
パスワード無しでdropbearが起動する様に、

sudo visudo
で開かれた設定ファイルに

[ユーザー名] ALL=NOPASSWD: /usr/sbin/dropbear
と追記し、保存します。
これでBash on Windowsのアイコンクリックでsshサーバが起動する様になります。

puttyの導入

以下のページからputty.exeを頂いてきます。
PuTTY Download Page
適当なフォルダに置いたら、1度クッリクして起動します。新規にlocalhostssh接続するセッションを作り、フォントの設定等を行った後で名前(ここでは"BOW"とします)を付けて保存します。
次にputty.exeのショートカットを作り、プロパティの「リンク先」を


[puttyを置いたフォルダのパス名]\putty.exe -load BOW -l [ubuntuのユーザ名] -pw [ubuntuのパスワード]
という感じに設定します。
鍵認証方式にした方がいいかもしれませんが、現状自分はこうしてます。

puttyの見た目を変更

下記のリポジトリから、solarized_dark.regを頂いてきます。

https://github.com/brantb/solarized/tree/master/putty-colors-solarized
puttyのフォルダに保存したら、エディタで開いて下記のようにSessionsの後をputty上で作成したセッション名に変更します。


[HKEY_CURRENT_USER\Software\SimonTatham\PuTTY\Sessions\BOW]
変更後にダブルクリックしてレジストリに反映させます。
これで、puttyのショートカットのクリックで見易いターミナルでUbuntuを操作出来るようになる筈です。

tmuxのインストール

Ubuntu Trustyのtmuxは古いので、最新版のtmuxをビルドして使います。


sudo apt-get build-dep tmux
git clone https://github.com/tmux/tmux.git
cd tmux
sudo ./autogen.sh
sudo ./configure
sudo make
sudo make install

ここまでの作業で、以下の様な環境が整う筈です。Vim等での日本語入力も快適です。もしかしたら8/2のupdateでこんな面倒な事は不要になっちゃうかもしれないですね(笑)
ではまた!

↑やっぱりJnetHackはビルドしてるし(笑)